「夢と金どちらを選びますか?」
私は即答できませんでした。
金がなければ生きてはいけませんし、夢がなければ日々の生活を豊かにすることはできません。
- 夢と金(西野亮廣著)
は、タイトルのとおり「夢」と「金」について書かれています。
「これまでに読んだことのない面白い本に出会えた!」
読後、素直にそう思いました。
この本は、これまでの固定概念を覆し、今後をより豊かに生きていくためのヒントを与えてくれる本です。
「夢と金」ってどんな本?
おすすめ度:★★★★☆
『夢と金』の著者である西野亮廣さんはこんな人です。
私なりにこの本の要点をまとめると次のとおりです。
- 「金」がなければ「夢」の実現はおろか生きることさえできない。
- お金持ちが高い料金を払ってくれるからサービスを安く利用できる。
- 「機能」でなく「意味」にお金を払うファンを持つことが大切。
- 自分の現在地、ゴール、その距離を周囲にさらすことでファンを作る。
- 不便、不自由が付加価値となり「コミュニケーション」が生まれる。
- 新しいことを受け入れて自ら飛び込めば新しい道が開ける。
- 限りあるお金と時間をどう配分するかが後の成長を大きく左右する。
西野さんの具体例や実体験を交えながらの説明は、とにかく分かりやすく読みやすいです。
また、内容だけでなく芸人ならではの表現力や言葉遣い、緩急の付け方も大変勉強になります。
読みながら何度も本を閉じ、いろいろ考えさせられました。
この記事では、「夢と金」を読んだ感想、本から学んだことを紹介します。
「まえがき」がすごい!
この本の「まえがき」がすごいです。
ここを読んだだけでグッと引き込まれ、続きを読みたくなります。
芸人でもある西野さん。
「まえがき」は、漫才で言うところの「つかみ」に当たるのでしょう。
だからこそ西野さんの強いこだわりを感じます。
言葉の選び方やときどき強い口調で読者に語り掛ける場面、緩急の使い分けなど非常に心に響きました。
特に最初の4行がいい。たったの100文字です。
本の中で語りたいことがギュッと凝縮されています。
私はブログをやっているので文章を書く上でも大変参考になりました。
新たな気づきが盛りだくさん
「夢と金」から多くの気づきを得ることができました。
その中から5つ紹介させていただきます。
1.お金は全ての土台
お金が尽きると、夢が尽きる。これが真実だ。
お金は生きていくために必要。だから大切。
私はそう思っていました。
でも思う以上に多くの悩みや問題をお金で解決できることが分かりました。
価値観の違いによる離婚や他人とのトラブルも、突き詰めればお金が原因だったりします。
もっと言えば健康すらもお金で買えてしまいます。
また、お金に余裕があれば、弱い立場の人を助けることだってできます。
お金の使い方を見ればその人の人間性が分かるという意味でも大切ですね。
2.高価格帯は必要
「高価格帯」にクレームを入れるバカ
高価格帯の商品があるから多くの人が安い料金で商品やサービスを利用できている。
そんなこと今まで考えたこともありませんでした。
本の中では、飛行機の座席料金を例に分かりやすく説明されています。
高価格帯の座席に高い料金を払ってくれるお金持ちに感謝しなければなりません。
また、自分がサービスを提供する側であれば、より多くの人に利用してもらうため、高価格帯の商品を用意してお金持ちのニーズを取り込むことが必要だと学びました。
3.不便という付加価値
不便がもたらしてくれるもの
商品やサービスは便利であればあるほど良いに決まっている!
今までそう思っていました。
でも不便、不自由だからこそ生まれるコミュニケーションが付加価値となることが分かりました。
本の中ではバーベキューやいちご狩り体験が例に挙がっています。
確かにわざわざ自分で火を起こす、わざわざ自分でイチゴを狩るという行為(不便)にお金を払っていますね。
でもこれは友達や家族とワイワイ楽しむために必要な不便です。
逆に言えば便利さや機能性だけを追求することはコミュニケーションを奪うことにつながるということです。
4.応援される人間
求められているのは「顧客のファン化」
価格競争の激しい現代において、その競争に参加せずにすむ方法は、自分のファンを作って人から応援される人間になること。
そのためには人間性を磨くことが大切だと感じました。
私は自分をさらけ出すことが苦手です。
ムダにプライドが高く、これまでは失敗してバカにされることを極端に恐れていました。
でもこの本のとおり、自分を隠さずさらけ出せる人間になりたいと思います。
私がブログを始めたのも自分の殻を破って自分をさらけ出し、情報発信できる人間になりたかったからです。
大切なことを思い出させていただきました。
5.無知は危険
人を助けるためのお金を集めるツール
日々の生活の中で「無知」が理由で損することがたくさんあります。
でもそれだけではなく、無知は命に関わる危険なことだと知りました。
本の中で、2022年4月に北海道で発生した知床遊覧船沈没事故が運行会社の知識不足で発生した事例として取り上げられています。
日常でも何か問題が発生したときに知識があれば簡単に解決できることは少なくないです。
知識不足のせいで問題がさらに大きくなり、取り返しのつかない事態になることもあります。
この本を読んで、知らないものをすぐ否定したりせず、まずは受け入れることが大切だと学びました。
西野さんが日本での認知がまだ低い段階でクラウドファンディングを利用したり、「人助けのツール」として役立つ「NFT」を取り入れているのは特筆すべきです。
限りある資源を有効活用
時間という資源
私はこれまで、仕事が遅くて残業が多いタイプの人間でした。
例えば、上司に説明するためだけの1枚の資料作成に何時間もかけていました。
しかしこれは、本に書いてあるとおり「オーバースペック」であり、もはや自己満足に過ぎません。
よって日々の仕事で100点を目指すことをやめたところ、残業を半分以下に減らすことができました。
1日は誰にとっても24時間です。
その中で自分の「時間」という貴重な資源をどう配分するかが大切だと知ることができました。
お金という資源
それは「お金」という資源についても同じです。
私はこれまで「お金がもったいない」という理由で飲み会の会場から1時間かけて歩いて帰っていました。
また、出張や旅行のときも、飛行機ではなく電車を、電車よりバスを利用していました。
たしかにタクシーや飛行機を使うと「お金」がかかりますが、逆に「時間」を節約できます。
つまり「お金」で「時間」を買っているということです。
大切なのは優先順位をつけて2つの資源をどう配分するか考えることだと学びました。
おわりに
今回の記事は
- 夢と金(西野亮廣著)を読んだ感想、本から学んだこと、おすすめ度
でした。
今の自分や周囲の環境に悩みや不満を感じ、今より豊かに暮らしたいと考えている人におすすめです。
買うかどうか迷っている人も、ぜひ「まえがき」だけでも読んでみてください。
(Amazonで試し読みができます。)
最後までお読みいただきありがとうございました。